撮影では主題とするものに露出を合わせるのが基本ですが、たとえば花と人物など、両方をうまくとり込んだ絵柄にしたい場合、露出のバランスに気を配らなければなりません。花と人物、そして空といった、複数の要素をとり入れて絵づくりするときの露出決定の実際に注目しましょう。


今回は菜の花と遊ぶ少女を撮りました。 天候は晴れたり曇ったりの絶好の撮影日よりでした。場所はかねてから目をつけていた郊外の河川敷です。

色調を濃く出すために露出補正-0.3を標準として撮影。ほか撮影モードは「プログラムオート」、露出測光の設定は「バランス(分割)測光」です。


横からの斜光線での一般的な撮影です。あまり空を入れないようにしました。

つづいては逆光に近い斜光線下で動きのある被写体の撮影です。


走ってくる少女。あらかじめどのあたりでシャッターを押すかを決め、そこにピントを合わせてから走ってもらいました(=置きピン撮影)。


逆光に近い斜光線なので、できるだけ明るい道の上を走るようにお願いしました(*)。ここでも空をあまり入れないように注意しました。


空の雲との絡みの写真。順光での撮影です。露出に注意して、雲の感じがでるように撮影しました。

 


逆光の場合、空の雲の感じをだそうとすると、人物が露出不足になりがちです。そんなときにはレフ板(反射板)で人物に補助光を当てる必要があります。露出を決める際、カメラまかせのバランス測光でも、どこを中心に測光するかによって、露出が変わるので、よくチェックすることがたいせつです。



フォトレタッチで、淡い春の感じを出しました。「ぼかしガウス」で加工しました。


望遠の写真です。少女を自由に遊ばせて、遠くから撮りました。


逆光の写真です。バックに明るいものを入れなければ、バランス測光(分割測光)でそのまま撮れます。


いずれも斜光線の写真です。ここでもバックに、明るいもの(空)を入れないように、注意して撮りました。




「晴れたり曇ったりの絶好の撮影日より」とコメントされていますが、撮影には都合がよいのですか?
舞台で照明が変わるような効果(変化)が出ます。これがたまらなく楽しいです。今まで見えないものが見えてきたりします。写真は光ですから、光が変化すると違った写真ができます。

2番目の写真は露出の決定がむずかしそうですが、「明るい道の上を走ってもらった」 「空をあまり入れなかった」ことについて、その理由をもう少しくわしく教えてください。

逆光下なので、道を少しでもレフ板の変わりに活用するために、明るい場所を走ってもらいました。あまり 空を入れると露出が安定しないので、思わぬ露出不足の写真になったりします。また、空との輝度差が大きすぎて両方がきれいには写りません。

  明るい道を走るのは、人物が露出不足にならないように、道の反射光を利用するため。空を控えめにしたのは、その明るさが、花と人物の露出にあまり影響を与えないようにするため、ということですね。

3番目の写真は、雲がきれいに写っていますね。もしレフ板を使わずに逆光下で撮ると、雲はきれいに写らないのでしょうか?また補助光としてストロボを使って(日中シンクロ)は、うまく写りませんか? 背景の空に浮かぶ雲をきれいに撮るための注意点や心がけるべきことを教えてください。
基本的には空に露出を合わせます。空がきれいに写るところで手前の部分の露出がどう写るかを調べて対応します。日中シンクロも良いでしょうし、レフも良いでしょう、できればレフ板のほうが光の具合が直接見えるのでわかりやすいと思います。今回は輝度差を狭める方法として順光で撮影しました。

 

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